― IT未経験転職ガイド編集部
編集部の採点について
採点基準: 各エージェントを「未経験対応力」「IT職種カバレッジ」「求人数・実績」「サポート体制」など複数軸で評価し、5段階(★)で採点しています。
検証日: 2026-07-05
検証方法: 各社公式サイトの公開情報、OpenWork・X(旧Twitter)・Google Maps口コミ・各社公式LPの体験談を編集部が突き合わせて整理しています。実在の投稿・記事の要約であり、原文の逐語転載ではありません。
「未経験からエンジニアになったら、年収は実際いくらになるのか」。この疑問に、広告的な景気のいい数字ではなく、公的統計と実際の相談事例で答えるのが本記事です。
先に結論をまとめると、①未経験入社の1〜2年目は前職より下がるか横ばいが普通、②ただし情報通信業の賃金水準は主要産業の中で高い部類にあり、年齢階級が上がるにつれた伸びも大きい、③したがって「初年度の年収」ではなく「3〜5年後の到達点」で判断するのが合理的、の3点です。
本文では、厚生労働省「賃金構造基本統計調査」の年齢階級別データ、転職直後に年収が下がる構造的な理由、求人票の年収表記のワナ、そして年収を落としすぎずに転職するためのエージェント活用法を、編集部が公開情報をもとに整理して解説します。
未経験エンジニアの年収相場 — 公的データで確認する
まず土台となる事実から。厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、情報通信業の賃金(月額所定内給与・男女計)は年齢計で約39.1万円と、主要産業の中で高い水準にあります。
年齢階級別に見ると、20〜24歳で約24.9万円、25〜29歳で約28.8万円、30〜34歳で約35.0万円、35〜39歳で約39.1万円と、経験とともに大きく伸びていきます(出典:同調査 結果の概況)。
注意したいのは、これは産業全体の平均であり、未経験入社直後の給与はこれより低い水準から始まるのが一般的だという点です。それでも「伸びていく産業の賃金カーブに乗れる」ことが、未経験IT転職の年収面での本質的な価値です。
転職直後に年収が下がりやすい理由
未経験転職の初年度に年収が下がりやすいのは、企業側から見れば「研修・教育コストを負担しながら育てる期間」だからです。即戦力ではない人材への投資分が、初期の給与に織り込まれています。
厚生労働省の「転職者実態調査」でも、転職後の賃金は上がる人と下がる人に分かれることが示されており、未経験職種への転職は下がる側に寄りやすい構造です(出典:厚生労働省「転職者実態調査」)。
だからこそ、判断基準は「初年度にいくらか」ではなく「その会社で2〜3年後にどんなスキルが身につき、いくらまで到達できるか」に置くべきです。目先の提示額が同じでも、研修と案件の質で3年後の市場価値は大きく変わります。
年収が伸びる人と伸びない人の違い
① スキルの希少性を積み上げているか
同じ経験年数でも、手順書対応だけを続けた人と、構築・設計やクラウド技術に手を広げた人では市場価値が大きく分かれます。資格(基本情報・CCNA・クラウド系)と担当範囲の拡大を意識的に積むことが、賃金カーブの傾きを決めます。
② 評価・昇給の仕組みがある会社にいるか
個人の努力と同じくらい、環境要因が効きます。単価と給与の連動ルールや評価制度が明文化されていない会社では、スキルが上がっても給与に反映されにくいのが実情です。
③ 2回目の転職を設計しているか
未経験入社した1社目で年収を最大化しようとするより、実務経験2〜3年で経験者としての2回目の転職を設計する方が、結果的に年収が伸びるケースが多く見られます。経験者になればレバテックキャリアのような経験者向けIT特化エージェントが使えるようになり、求人の年収レンジが変わります。
注意点 — 求人票の年収表記のワナ
ワナ① 「みなし残業込み」の表示年収
提示年収に固定残業代が含まれているケースは珍しくありません。「月給28万円(固定残業45時間分を含む)」のような表記は、基本給ベースで比較すると印象が変わります。内訳を必ず確認してください。
ワナ② 上限値だけが目立つレンジ表記
「年収300万〜800万円」のような広いレンジは、上限が経験者向けの数字であることがほとんどです。未経験入社の場合はレンジ下限からのスタートを前提に生活設計するのが安全です。
年収を急ぐ人には向かない — 代替案
「今すぐ年収を上げること」が最優先なら、未経験エンジニア転職は最適解ではありません。前職スキルを直接評価されるIT営業・カスタマーサクセスなどの隣接職種や、現職での昇進・資格手当を先に狙う方が短期的には合理的です。
エンジニア転職は「2〜3年の仕込みを許容できる人」向けの選択肢だと、正直にお伝えします。
年収推移のモデルケース(編集部作成)
※以下は、各社の公開支援事例・求人情報・IT転職市場の傾向をもとに編集部が作成した、代表的な年収推移パターンのモデルケースです(特定の個人の体験談ではありません)。記載の数値・期間は一例であり、実際の結果は個人の状況によって異なります。
ケース1:20代半ば・小売職から運用保守へ(3年で回復した例)
前職の月収より下がる提示でスタートしたものの、資格取得(CCNA→クラウド系)と担当範囲の拡大を続け、3年目の経験者転職で前職を上回る水準に到達——という、公的統計の賃金カーブ(20代後半〜30代で大きく伸びる)に沿った典型パターンです。
初年度の下げ幅だけを見て断念していたら、この伸びには乗れなかったことになります。
ケース2:20代後半・営業職からIT営業へ(下げ幅を最小化した例)
エンジニア職ではなくIT営業を選び、前職の営業実績を評価されてほぼ年収維持で転職したパターンです。技術職へのこだわりがなければ、隣接職種から入って業界知識を貯め、その後に社内でキャリアを広げる道もあります。「年収を下げられない事情がある人」にとって現実的な選択肢です。
職種によって年収の伸び方は変わる — 定性的な傾向
同じ「未経験エンジニア」でも、入口の職種によって年収カーブの形は変わります。インフラ系(監視・運用スタート)は初期年収が抑えめな一方、夜勤手当が付く現場では額面が上振れすることがあります。資格(CCNA・クラウド系)で段階的に伸ばす型です。
開発系(テスト・開発補助スタート)は、扱う技術の市場価値に年収が連動しやすく、伸びの個人差が大きい型です。IT営業・カスタマーサクセスなど隣接職種は、前職の実績を評価されれば初年度から年収を維持しやすい型です。
「どの型が自分の生活設計に合うか」で入口を選ぶ、という視点を持つと選択の軸が明確になります。
手当・賞与まで含めた「実質年収」で比較する
本記事で引用した公的統計の数値は月額の所定内給与で、賞与・残業代・夜勤手当は含まれていません。
求人を比較するときは、①基本給、②固定残業の有無と時間数、③賞与の実績(何ヶ月分か)、④各種手当(夜勤・資格・住宅)を分けて確認し、年間の実質支給額に換算して並べると、表面上の「月給」に惑わされずに済みます。この換算作業はエージェントに依頼すれば代行してもらえます。
面談・面接で使える年収まわりの質問テンプレ
年収の話は聞きづらいものですが、聞き方を用意しておけば失礼になりません。エージェント面談では「私と同じような経歴で入社した方の、初年度の想定年収レンジを教えてください」「その会社の昇給実績はどのくらいですか」の2つが有効です。
企業面接では「入社1年目の方は、どんな業務からスタートして、評価はどのタイミングで行われますか」と業務・評価の質問に載せる形で聞くと自然です。逆に、内定前に「最低いくら欲しい」と自分から切り出すのは交渉上不利になりやすいため、希望条件はエージェント経由で伝えるのが定石です。
年収を落としすぎないエージェント活用法
未経験でも、提示条件の比較と交渉の余地はあります。ポイントは、①複数社から求人を集めて相場観を作る、②基本給・固定残業・評価制度をエージェント経由で確認する、③「3年後のモデル年収」を面談で質問する、の3つです。以下は、未経験からの相談に対応し、こうした確認を挟みやすいサービスです(いずれも無料)。
UZUZ(ウズキャリ)— 条件面の不安を率直に相談できる
UZUZは未経験・第二新卒特化で、丁寧なカウンセリングが特徴です。年収を含む条件面の希望と現実のすり合わせを、急かされずに進めたい人に向いています。UZUZの評判記事もどうぞ。
ワークポート — 複数求人の比較で相場観を作る
ワークポートはIT求人の取り扱いが幅広く、複数の求人の条件を並べて比較する土台を作りやすいエージェントです。相場観がないまま1社に決めるリスクを下げられます。
マイナビIT AGENT — 企業情報の蓄積で内訳を確認
マイナビIT AGENTは大手ならではの企業情報の蓄積があり、給与内訳や評価制度といった「求人票の行間」の確認をしやすいのが強みです。
転職後に後悔しないための考え方は未経験でIT転職して後悔した人の声と対策もあわせて参考にしてください。
よくある質問(Q&A)
Q. 未経験エンジニア1年目の年収はどれくらいですか?
A. 会社・職種により幅があるため一律の数字は示せませんが、公的統計では情報通信業の20〜24歳の所定内給与が月額約24.9万円(令和6年・男女計)であり、未経験入社直後はこの水準かそれ以下から始まるケースが多いと考えるのが現実的です。重要なのは初年度の額より、研修・評価制度・3年後の到達点です。
Q. 前職より年収が下がるのは避けられませんか?
A. 下がるケースが多いのは事実ですが、前職の業務知識を活かせる業界のIT部門や、IT営業・カスタマーサクセスなど隣接職種を選ぶことで下げ幅を抑えられる場合があります。複数エージェントで求人を比較し、相場観を作ってから判断しましょう。
Q. 年収はいつ頃から上がり始めますか?
A. 公的統計の年齢階級別データでは、情報通信業の賃金は20代後半から30代にかけて大きく伸びています。個人差はありますが、実務経験2〜3年で担当範囲が広がる・経験者として転職できる、という2つの節目が年収の転換点になりやすいです。
Q. 夜勤手当や残業代で年収はどれくらい変わりますか?
A. 本記事で引用した統計値は所定内給与のため、夜勤手当・残業代・賞与は含まれていません。監視・運用系の職場では夜勤手当が収入を押し上げる一方、固定残業込み表記の求人では実質単価が下がることもあります。内訳の確認が重要です。
本記事で参照したデータ・出典
本記事の統計・市場動向に関する数値は、以下の公開情報を参照しています(最終確認日:2026-07-05)。
- 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2024/index.html
- 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html
- 厚生労働省「転職者実態調査」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/9-23-1.html
- 経済産業省「IT人材需給に関する調査(概要)」 https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/gaiyou.pdf
- UZUZ/ワークポート/マイナビIT AGENT/レバテックキャリア/ユニゾンキャリア 各社公式サイトの公開情報
※求人内容・サービス仕様は時期により変動します。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
編集部独自★評価:本記事テーマ別 主要3社比較
公式公開情報・各社のサービス内容・編集部の検証(2026-07-05時点)をもとに、本記事テーマ「年収・待遇情報の開示」に直結する観点で★5段階採点しました。
| サービス | 年収・待遇情報の開示 | サポート体制 | 編集部総合 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| UZUZ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | 条件面のすり合わせを丁寧に進められる未経験特化型。 |
| ワークポート | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | 求人の幅で相場観を作れる。比較の土台に向く。 |
| マイナビIT AGENT | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | 企業情報の蓄積で給与内訳・評価制度の確認がしやすい。 |
関連エージェント:当記事テーマに強い3社
編集部が読み込んだ実際の質問・声
関連質問・声を編集部が読み込み、論点だけを抜粋・要約しました。回答全文の引用は避け、リンク先で文脈を確認できるようにしています。
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未経験からITエンジニアになった場合、年収300〜400万円に到達するのはどのくらい大変かを尋ねる相談。現実的な到達ラインへの関心が表れています。
出典:出典元 / 編集部参照日:2026-07-05
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30歳から未経験でエンジニアになった場合、将来的に年収600万円以上を稼げるのか、どの程度の努力が必要かを問う相談。年齢と伸びしろの関係が論点です。
出典:出典元 / 編集部参照日:2026-07-05
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エンジニア未経験から年収500万円以上に上げていくのは難しいかという端的な相談。回答ではスキルの積み方と環境選びの重要性が指摘されています。
出典:出典元 / 編集部参照日:2026-07-05
— IT未経験転職ガイド編集部
