― IT未経験転職ガイド編集部
編集部の採点について
採点基準: 各エージェントを「未経験対応力」「IT職種カバレッジ」「求人数・実績」「サポート体制」など複数軸で評価し、5段階(★)で採点しています。
検証日: 2026-07-05
検証方法: 各社公式サイトの公開情報、OpenWork・X(旧Twitter)・Google Maps口コミ・各社公式LPの体験談を編集部が突き合わせて整理しています。実在の投稿・記事の要約であり、原文の逐語転載ではありません。
「未経験からIT転職を調べると、出てくる求人はSESばかり」「SESはやめとけと聞くけれど、他に入口がない」——そんな悩みを持つ方に向けた記事です。
結論からいえば、SESは未経験からIT業界に入る現実的な入口のひとつです。ただし、どのSES企業に入るかで、積める経験・学べる環境・その後のキャリアが大きく変わります。だからこそ「求人票だけでは分からない社内の実情」を確認できる転職エージェントの使い方が重要になります。
この記事では、SESの仕組みと未経験求人が多い理由、メリットとデメリット、後悔しないSES企業の見極め方4つのチェックポイント、そしてSES未経験の転職サポートに強いエージェント3社を、各社公式サイトの公開情報と利用者の口コミをもとに編集部が比較・検証して解説します。
✅ SESは入口が広い一方、配属先で経験値が大きく変わる。
✅ 求人票で分からない部分はエージェント経由で確認できる。
✅ 相談・利用は完全無料。合わなければ途中でやめてもOK。
SESとは?未経験のIT転職で最初の選択肢になりやすい理由
SES(システムエンジニアリングサービス)は、自社で採用したエンジニアを取引先の開発・運用現場に常駐させ、技術力を提供する契約形態です。給与は所属するSES企業から支払われ、働く場所は客先という働き方が基本になります。
未経験歓迎求人がSESに集中しやすい構造
IT人材の不足は公的調査でも指摘されており、経済産業省の「IT人材需給に関する調査」では、2030年に最大で約79万人のIT人材が不足する可能性が試算されています(出典:経済産業省・同調査 概要)。
人手が足りない現場に人材を供給するのがSESのビジネスであるため、「未経験を採用して研修し、現場に送り出す」ポテンシャル採用の枠がSESに集まりやすいのです。
つまり「未経験OKの求人がSESばかり」なのは偶然ではなく、業界の構造そのものです。この前提を知っておくと、SESを頭ごなしに避けるのではなく「良いSESと消耗するSESをどう見分けるか」という現実的な問いに進めます。
未経験からSESで経験を積む標準ルート
未経験でSESに入社した場合、多くは①入社・研修(ビジネスマナーとIT基礎)、②現場配属(監視・運用・テストなどの下流工程からスタート)、③2〜3年の実務経験を経て選択肢が広がる(上流工程・自社開発企業・社内SEへの転職など)、という3ステップをたどります。
SES未経験転職のメリット3つ
① 入口が広く、学歴・職歴のハードルが比較的低い
SESのポテンシャル採用枠は、高卒・既卒・フリーター・異業種出身など、幅広い経歴の人を受け入れています。「実務経験〇年以上」が前提になりがちな自社開発企業と比べて、ITキャリアの1社目として入りやすいのが最大のメリットです。
② 研修や資格支援の制度を持つ会社がある
SES企業の中には、入社後の研修カリキュラムや、CCNA・LPIC・基本情報技術者などの資格取得支援を用意している会社があります。働きながらITの基礎を身につけられる環境は、独学が続かなかった人にとって現実的な学習ルートになります。
ただし研修の中身は会社によって大きく差があるため、後述のチェックポイントでの確認が欠かせません。
③ 複数の現場を経験でき、適性を確かめられる
SESは案件ごとに現場が変わるため、インフラ運用・テスト・開発補助など複数の領域を経験できる可能性があります。「自分がどの職種に向いているか分からない」段階では、現場を通じて適性を確かめられるのは利点です。
SES未経験転職のデメリットと向かない人
良い面だけを見て入社すると後悔につながります。編集部が口コミ・公開情報から確認できた、SESの代表的なデメリットを正直に挙げます。
デメリット① 配属先しだいで積める経験が大きくブレる
SESの経験値は配属先に強く依存します。開発に携われる現場もあれば、マニュアル通りの監視オペレーションや、IT要素の薄い事務的な作業が中心の現場もあります。スキルが積めない現場に長期間固定されると、「経験年数はあるのに市場価値が上がらない」状態になりかねません。
デメリット② 給与水準が上がりにくい構造がある
SESは客先からの契約単価の中から給与が支払われるため、単価と給与の連動ルールが不透明な会社では、現場で成果を出しても昇給幅が小さいことがあります。また、自社に戻る機会が少なく帰属意識を持ちにくい、評価者が現場を見ていない、といった声も口コミでは目立ちます。
SESが向かない人と代替案
「最初から自社開発企業でプロダクトに腰を据えて関わりたい人」「配属運に左右される環境がどうしても不安な人」には、SESは向きません。その場合は、①ポートフォリオを作り込んで自社開発企業の未経験枠に挑む、②社内SE・ITサポートなど常駐でないIT職種から入る、という代替ルートがあります。
どちらもSESより間口は狭いため、転職までの期間に余裕を持って進めるのが前提です。
後悔しないSES企業の見極め方4つのチェックポイント
編集部が口コミ・公開情報を整理した結果、SESで後悔した声の多くは「入社前に確認できたはずの情報」に集約されます。次の4点を面談・面接で必ず確認してください。
チェック① 研修の中身が具体的か:「充実の研修」ではなく、期間・カリキュラム・使用教材まで説明できるかを確認します。
チェック② 案件の領域を開示しているか:配属されうる案件の割合(開発系・インフラ系・運用監視系など)を質問し、答えを濁さないかを見ます。
チェック③ 単価や評価と給与の連動ルールがあるか:昇給の仕組みが明文化されているかは、長く働けるかの分かれ目です。
チェック④ 資格取得支援・帰社日などフォロー体制があるか:現場任せにせず社員を育てる意思があるかのシグナルになります。
この4点は、求人票だけでは判別が難しい情報です。転職エージェント経由であれば、企業への確認や過去の紹介実績をふまえた情報を面談で得られるため、独力で見極めるより精度が上がります。
SES転職のモデルケース(編集部作成)
※以下は、各社の公開支援事例・求人情報・IT転職市場の傾向をもとに編集部が作成した、代表的なSES転職パターンのモデルケースです(特定の個人の体験談ではありません)。記載の数値・期間は一例であり、実際の結果は個人の状況によって異なります。
ケース1:20代前半・販売職からSESへ(研修重視で選んだ例)
接客業からの転職で、独学経験はほぼゼロ。エージェント面談で「研修3ヶ月以上・カリキュラム公開」を条件に紹介を絞ってもらい、入社後はインフラ監視の現場からスタート。1年目にCCNAを取得し、2年目に運用・構築寄りの案件へ異動——という流れが、このタイプの典型的な成功パターンです。
ポイントは、入社前に研修の中身を確認したことと、現場配属後も資格学習を止めなかったことの2点に集約されます。
ケース2:20代後半・営業職からSESへ(案件領域を確認しなかった例)
一方で失敗の典型は、「未経験歓迎・IT業界」だけで飛びつき、配属がIT要素の薄い事務系作業だったケースです。1年経ってもITスキルの実感が持てず、転職市場でも「IT実務経験」と評価されにくい状態に陥ります。
この場合も、入社前に「配属されうる案件の割合」を質問していれば避けられた可能性が高く、面談での確認項目(本文のチェックポイント4つ)の重要性を裏づけるパターンといえます。
SES・派遣・自社開発の違いを整理 — 未経験が混同しやすい3形態
SESを検討するなら、混同されやすい「派遣」「自社開発」との違いを押さえておくと、求人票の読み解きが一気に楽になります。SES(準委任契約)は、業務の遂行に対して対価が支払われ、現場での作業指示は原則として所属会社(SES企業)側の指揮命令系統で行われる建て付けです。
派遣(労働者派遣契約)は、派遣先企業が直接作業指示を出せる契約で、派遣法の規制を受けます。自社開発は、自社のプロダクトやサービスを社内で開発する働き方で、常駐がなく帰属意識を持ちやすい一方、未経験採用の枠は限られます。
未経験からの求人票では「正社員(常駐先での勤務)」のように契約形態がぼかされていることがあります。面接では「契約形態はSES・派遣・受託のどれですか」「指揮命令は誰から受けますか」と具体的に確認しましょう。答えを濁す会社は、その時点で候補から外して差し支えありません。
面談で使える逆質問リスト(SES企業向け)
エージェント面談や企業面接でそのまま使える逆質問を挙げておきます。
①「未経験入社の方は、入社後どんな案件からスタートしていますか」②「研修は何週間で、どんなカリキュラムですか」③「現在の案件のうち、開発系・インフラ系・監視運用系の割合はどのくらいですか」④「評価と昇給のタイミング・基準を教えてください」⑤「資格取得の支援制度はありますか」。
この5つに具体的に答えられる会社は、社員育成の仕組みが実際に回っている可能性が高いといえます。
SES求人でよく見る用語ミニ辞典 — 面談前に押さえる6語
SES求人・面談では独特の用語が飛び交います。意味を知らないまま面談に臨むと確認すべきことを確認できないため、最低限の6語を整理しておきます。「常駐」=客先のオフィスで働くこと。「帰社日」=月1回など自社に集まる日。帰社日がある会社は社員フォローの仕組みを持つ傾向があります。
「待機」=案件が決まらず自社で待つ期間。待機中の給与が満額支給かどうかは重要な確認ポイントです。「単価」=客先がSES企業に支払う月額。単価と給与の連動を開示する会社は透明性が高いといえます。「上流・下流」=要件定義・設計(上流)とテスト・運用(下流)の工程の位置。
「プライム案件」=元請けから直接受けている案件。商流が浅いほど単価も働きやすさも改善しやすい構造です。
面談でこれらの用語を使って具体的に質問できると、「調べてきている応募者」として扱われ、紹介求人の質にも良い影響があります。
SES未経験の転職サポートに強いエージェント3選
SESを含む未経験IT転職の支援実績を公式サイトで公開しており、ブラック企業の見極め相談までできるサービスを編集部が選びました。いずれも相談・利用は無料です。
UZUZ(ウズキャリ)— 未経験・第二新卒特化で企業の見極めに強い
UZUZは第二新卒・既卒・フリーターの就職/転職支援に特化したエージェントです。ひとりに時間をかける丁寧なカウンセリングが特徴で、SES企業を含む紹介先について、労働環境の基準を設けて選定していることを公式サイトで公表しています。「SESが不安」という相談を率直にぶつけやすいのが強みです。
詳しくはUZUZの評判記事も参考にしてください。
ワークポート — IT業界の求人が豊富な総合型
ワークポートはIT・Web業界の転職支援を長く手がけてきた総合型エージェントです。SES・受託・自社開発と幅広い求人を扱っているため、「SESに絞らず比較しながら決めたい」人に向いています。未経験からの相談にも対応しています。
マイナビIT AGENT — 大手の安心感とIT専門アドバイザー
マイナビIT AGENTはマイナビグループのIT職種特化エージェントです。20代・第二新卒層の求人が厚く、大手ならではの企業情報の蓄積があります。SES以外の選択肢も含めて提案を受けたい場合の比較軸として登録しておく価値があります。
SESから次のキャリアへ進むロードマップ
SESはゴールではなく通過点として設計するのが編集部のおすすめです。目安として、1年目は現場の基礎業務と資格学習(CCNA・LPIC・基本情報など)を並行し、2年目に担当範囲を広げ、実務経験2〜3年の段階で「上流工程へ社内異動」「自社開発・社内SEへの転職」を検討する流れです。
経験者になれば、レバテックキャリアのような経験者向けIT特化エージェントも選択肢に入り、求人の幅が一気に広がります。
全体像を先に把握したい方は、未経験IT転職エージェントおすすめ比較もあわせてどうぞ。
よくある質問(Q&A)
Q. SESはやめとけと言われますが、実際どうなのですか?
A. 「やめとけ」の声の多くは、研修が名ばかりだったり、スキルの積めない現場に固定されたりした失敗体験に基づくものです。一方で、研修・資格支援・案件選定がしっかりしたSES企業で経験を積み、その後のキャリアにつなげている人もいます。
会社の見極めが結論を分けるため、本文のチェックポイント4つを面談で確認してください。
Q. 未経験でも研修なしで現場に出されることはありますか?
A. 会社によってはあり得ます。求人票の「研修あり」だけで判断せず、期間とカリキュラムの具体性を面接やエージェント経由で確認することが重要です。具体的に答えられない会社は要注意です。
Q. SESから自社開発企業へ転職できますか?
A. 実務経験2〜3年と学習の積み重ねがあれば、現実的に狙えるルートです。SES時代に触れた技術領域を軸に職務経歴書を整理し、経験者向けのIT特化エージェントを併用するのが一般的な進め方です。
Q. SES未経験の転職は何歳まで可能ですか?
A. ポテンシャル採用の中心は20代ですが、30代の採用実績を公開している会社もあります。年齢が上がるほど前職スキルとの掛け合わせが問われる傾向は、IT転職全般と同じです。年齢別の詳細は「IT転職は何歳まで未経験でOK?」の記事で解説しています。
本記事で参照したデータ・出典
本記事の統計・市場動向に関する数値は、以下の公開情報を参照しています(最終確認日:2026-07-05)。
- 経済産業省「IT人材需給に関する調査(概要)」 https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/gaiyou.pdf
- 厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag) https://shigoto.mhlw.go.jp/
- 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」 https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/chinginkouzou.html
- UZUZ/ワークポート/マイナビIT AGENT/レバテックキャリア/ユニゾンキャリア 各社公式サイトの公開情報
※求人内容・サービス仕様は時期により変動します。最新情報は各公式サイトでご確認ください。
編集部独自★評価:本記事テーマ別 主要3社比較
公式公開情報・各社のサービス内容・編集部の検証(2026-07-05時点)をもとに、本記事テーマ「SES未経験サポートの手厚さ」に直結する観点で★5段階採点しました。
| サービス | SES未経験サポートの手厚さ | サポート体制 | 編集部総合 | ひとこと |
|---|---|---|---|---|
| UZUZ | ★★★★★ | ★★★★★ | ★★★★★ | 未経験・第二新卒特化。SES企業の見極め相談がしやすい。 |
| ワークポート | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | IT業界の求人が豊富。SES以外も含め幅広く比較できる。 |
| マイナビIT AGENT | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | 大手のIT特化。20代の求人層が厚く企業情報の蓄積あり。 |
関連エージェント:当記事テーマに強い3社
編集部が読み込んだ実際の質問・声
関連質問・声を編集部が読み込み、論点だけを抜粋・要約しました。回答全文の引用は避け、リンク先で文脈を確認できるようにしています。
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未経験からSESへの転職を検討中で、座学とOJTを合わせて1年弱の研修がある会社について、未経験者がSESに転職するメリットを尋ねる相談。研修の手厚さをどう評価するかが論点になっています。
出典:出典元 / 編集部参照日:2026-07-05
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26歳・未経験からSESに入社して現場経験約1年の方が、次の転職では未経験枠と経験者枠のどちらで動くべきかを相談。SES1社目からのキャリアの積み方に悩む声です。
出典:出典元 / 編集部参照日:2026-07-05
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24歳・未経験からIT業界を目指す方が、ネットや動画で「SESはやめとけ」という意見を多く見てきたものの、実際のところはどうなのかを問う相談。回答では会社選びの重要性が指摘されています。
出典:出典元 / 編集部参照日:2026-07-05
— IT未経験転職ガイド編集部
